東埼玉バプテスト教会




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恐れてはならない



知人から、「あるラジオ番組に出演していた映画監督が自分の本棚を公開、そして人生に影響を与えた書物として聖書を、そしてその一節を紹介していた」とメールを頂きまして、後からその番組を聴いてみました。その番組とはJ-WAVE(FM局)の「ACROSS THE SKY」という番組。その中のMYBOOKSHELF(私の本棚)というコーナーに渋谷悠さんという映画監督が出演していました。
聴いてみると、どうやら高校生の時にキリスト信仰に導かれたクリスチャン。番組進行役の女性の「聖書は厚い書物ですが、この一節(この後紹介)に心動かされた理由は何ですか」「そもそも聖書を手にしたきっかけを教えて下さい」等という質問に対して、すらすらと回答していました。「もともとミッションスクールで育ったので、聖書は読まされていたんですけれど、高校生の時に信じてからは、バイブル(聖書)が僕の本当のバイブルになりました」とも。

その渋谷さんが紹介していた言葉が旧約聖書の申命記31:8。「主はみずからあなたに先立って行き、またあなたと共におり、あなたを見放さず、見捨てられないであろう。恐れてはならない、おののいてはならない」。渋谷さんはこの言葉の背景をとても分かりやすく番組進行役の女性にも説明していました。「大事な時とか、一番よく感じる感情が恐怖。その人が輝ける直前のタイミングで恐怖がやって来ることが多い。それを知っている、人間の弱さを知っている、人間に輝いてほしいと願っている神さまの言葉」「たいていこの『恐れるな』という命令が出て来る時には、とても無理なタスク(仕事)とセットで出てくることが多い」。そしてあのイエス・キリストの母マリヤの受胎告知の場面までさらっと紹介しているのです。

この「恐れるな」「恐れてはならない」は、神さまが日々私たちを励ますために与えられている、とても大切な命令であり、励ましです。

「愛には恐れがない。完全な愛は恐れをとり除く。恐れには懲らしめが伴い、かつ恐れる者には、愛が全うされていないからである」(Tヨハネ4:18)この聖書の言葉によると、もともと神の愛を知らない私たちには、恐れる性質がありますので、愛なる神、光なる神から遠ざかろうとする傾向があります。それが、人を恐れる、状況を恐れる、今後を恐れることにつながっていきます。神を信じるとは、神に近づくこと、神の愛を体験することですから、恐れとは真逆です。

「そういうわけだから、神に従いなさい。そして、悪魔に立ちむかいなさい。そうすれば、彼はあなたがたから逃げ去るであろう」(ヤコブ4:7)悪魔に立ちむかう時、悪魔は逃げ去ると約束されています。悪魔とその働き・影響力を(いたずらに)恐れる必要はありません。ですから神だけを恐れて生きていきましょう。そうすれば他のものを恐れないで済むのです。

「恐れるな」という命令には「私があなたと共にいる」というフォローの言葉、約束があります。だから安心して、私たちはコロナ禍でも歩むことが十分に可能です。