東埼玉バプテスト教会




前 ←戻る→  次

『隣国と隣人を愛する』



レビ記19:34「あなたがたと共にいる寄留の他国人を、あなたがたと同じ国に生れた者のようにし、あなた自身のようにこれを愛さなければならない。あなたがたもかつてエジプトの国で他国人であったからである。わたしはあなたがたの神、主である。」

8/29(木)朝、私たちの教会堂の北側の道路を通っていく中国人労働者の方々に、中国語ができるクリスチャンの友人が教えて下さった挨拶文を印刷したものを封筒に貼り付けて、新しい中国語の聖書と聖書マンガをセットにしてプレゼントしました。10人通りましたが、7人が怪訝そうな顔をしながらも受けとってくれました。聖書がそれぞれの形で用いられますように。中国人の方々が救いに導かれますように。ますます中国国内にリバイバルが起こりますように。迫害の中にある中国人クリスチャンが主から慰めと平安を受けとることができますように。

以前、私たちの教会には、定期的に、中国人のかたも韓国人のかたも来会されていました。クリスチャンのかたも求道者のかたもいらっしゃいました。多くのかたが国に家族を残して、単身で来日している労働者でした。とても懐かしいです。それなのに、今の行き過ぎた「嫌中」「嫌韓」(その国・国民による国内外での言動への不信・嫌悪感情)の空気は私たち信仰者を悲しませます。そのような空気は残念ながら、教会内も例外ではないからです。

先日、同労者の先生から次のようなメールをいただきました。一部抜粋します。「政治・経済・歴史の分野にも神は働いて下さっているのに、それを認めず、韓国が不誠実で、私が正しい、日本が正しいという態度自体が間違っていますが、私も確かに韓国は不誠実だと思いますが、そこで、日本こそ正しいという点が、私には腑に落ちません。『国と個人をいっしょにするな!』という声。『クリスチャンである前に、日本人だ!』という声。『論理さえ正しければ、アトの気持ちやら傷はどうでもいい』という声。どれも、私を納得させませんが、ある特定の人は、これらの思いが強く出るのでしょう。日本人と韓国人のカップル、日本で働いておられる韓国人の宣教師家族、韓国で働いておられる日本人の宣教師家族、そういう人たちのことに、思いを馳せたことないのかなと思います。そういう人たちが涙を流して、祈っている姿が想像できない人をみると、胸がつぶれそうです。」その先生は幼少期から朝鮮半島に強い関心を持ち、ハングルを自分の言語として身につけ、韓国で日本語教師として!仕事をしていたことがあります。今も多くの韓国人の方々とつながっています。その信勝先生の言葉には重みがあります。

現在の日韓関係、日中関係の政治的悪化状態に憂いを持っている私たちにできることは、何よりも祈りです。聖書は「隣人を愛せ」と語りますが、日本にとって地理的・民族的に一番近い隣人は韓国・北朝鮮、そして中国です。ローマ15:2「わたしたちひとりびとりは、隣り人の徳を高めるために、その益を図って彼らを喜ばすべきである。」

相手国を非難したり、蔑んだりする考えや言葉に影響されないように、またネガティブな報道を繰り返す一部のマスコミに踊らされることがないようにしましょう。日本が軍国主義に進んでいく時、マスコミが自国を過度に称賛し、逆にアジア近隣諸国を蔑みました。そこには必ずしも国主導の報道ばかりではなく、いわゆる過度な忖度もありました。

愛する隣人がいない人は他者・他国に対して、攻撃的・批判的になりやすいと言えます。私たちの教会の内外には、地域に住んでいる方々も含めて、東アジアの方々がいらっしゃいます。そのような方々と私たちの違いを受けとめながら、そのつながりを主にあって喜び楽しみましょう。